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PUBLIC ARCHTECTURE

・2016 ナボタス避難ビル(フィリピン)
・2014 湘南キリスト教会(神奈川)
・2013 LAPIN(山梨)
・2010 代々木のオフィスビル(東京)
・2009 ほうとう不動(山梨)
・2010 本郷台チャーチスクール 保育園

PRIVATE HOUSE

・2019 LOVE2 HOUSE(東京)
・2017 小机の家(横浜)
・2016 バルコニーハウス(東京)
・2014 名古屋のコートハウス(名古屋)
・2014 HOUSE 119(神奈川)
・2014 スパイダーハウス(神奈川)
・2014 くねくねハウス(東京)
・2013 LAPIN(山梨)
・2012 屏風ヶ浦の家(横浜)
・2011 DAYLIGHT HOUSE(横浜)
・2011 川口邸(山梨)
・2010 ROOM ROOM(東京)
・2010 INSIDE OUT(東京)
・2009 屋内の家 + 屋外の家(東京)
・2008 水戸の住宅
・2007 屋内と屋外の家(横浜)
・2006 アクリルの家(山梨)
・2005 LOVE HOUSE(横浜)
・2005 LOVE HOUSE & MOON
・2005 毛利邸(横浜)
・2004 湧水パビリオン(静岡)

展覧会 会場構成 家具プロダクト

・2019 春霞(会場構成)
・2013 Ku u so u(展覧会)
・2011 FOREST OF SKETCH
・2013 moon chair(家具)
・2011 ガラステーブル(家具)
・2011 tsumami(プロダクト)

WORKS OF SPEED STUDIO
1999-2004

・2004 保坂邸(山梨)
・2003 3階建ての集合住宅(神奈川)
・2002 茅ヶ崎の家(神奈川)
・2001 葉山の別荘(神奈川)

LOVE2 HOUSE

love2house
所在地:東京都文京区 用途:住宅 構造:RC 規模:19m2



love2house

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自邸LOVE HOUSE(JT2006/1号)に10年住んだ。2015年から早稲田大学芸術学校の教員となり設計事務所との両輪の中で、早稲田と横浜の往復は思いのほか時間がかかった。両輪とともに自分自身の生活も気持ちよく駆動させるために、2件目の自邸LOVE2 HOUSEの建設を決めた。希望の場所で予算に合う29.53m2の土地を購入し、直ぐに2階建ての検討が始まったが、丁度その頃、江戸時代の庶民の長屋が9尺2間(9.6m2)で4人家族が生活していたということを本で読んでいた妻が意外にも「6坪は広い」と言い出した。そこから私は延床17.71m2の平屋での計画を始めた。
延床20m2を下回る戸建の参照事例として、鴨長明による方丈庵(一丈四方9.18m2)、ル・コルビュジェによるカップマルタンの小屋(16.85m2)、立原道造によるヒアシンスハウス(15.15m2)などがあり、3つに共通していることは、周辺環境と共にその小屋での生活全体をこよなく愛していたことだと私は思った。
3つの参照事例ではキッチンや浴室がなかったが、そういう要素も「ある」家とすること、さらに住居としての“ある”ことを突き詰めて行く中で、古代ローマ人がヴィラでの生活の理想とした5つの要素(学問、入浴、演劇、音楽、美食)を、この17.71m2の小さな家で実現させたいと考えた。毎日露天風呂に入り、300枚のレコードを十分な音量で楽しみ、土鍋で炊いたご飯を食べ、気に入った本を読む。また方丈庵にもあったように、この家にも宗教の要素(キリスト教)があり、疲れた時には聖書に依り頼む。
土地の購入後すぐに太陽光のシミュレーションを行うと冬の3ヶ月間、直射光が全く得られないことが判明し気落ちした。しかしそれは北欧で見た極夜と似たような光環境であると積極的に考え、冬の天空光を重視した天窓をもつメインの躯体を計画することとした。そして夏は南国を思わせるような直射光が燦々と注ぐようにし、年間を通してみれば地球上の広範囲の緯度の光環境を楽しんでいるような住空間がこの小なるものの中に現れるようにしようと考えた。それを具現化した建築は、軒先を町並みと揃え直線とし、屋根の上端をほんの少し湾曲させた2枚のHPシェルを、高さを違えて擡げかけたRCのシンプルな家型となった。
メインのRCの躯体から派生するサブの小壁7枚により、ダイニング、キッチン、寝室の3つのゾーンを分ける仕切りとし、かつ小壁の表面やエッジに段々を作り、その「段」に木棚板やキッチンカウンターなど乗せ、ペンや付箋など小物類を直に置いたりといった「乗せる」つくりとした。RCの躯体が側(大きなこと)としてだけでなく、生活の細かな設え(小さなこと)まで担ってくれる様が、この家には合うと考えた。

・Photo:Koji Fujii Nacasa&Partners Inc
・構造:なわけんジム 名和研二
・施工:TH-1
・掲載:新建築住宅特集 2019年5月号


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